団体信用生命保険って必ず入らないといけないんですか?
ほとんどの金融機関で住宅ローンの貸付条件として団体信用生命保険への加入を義務付けていますが、任意加入とされているローン商品もあります。
住宅ローンの融資条件として、金融機関から「団体信用生命保険」への加入が求められることがあります。
通称「団信」と呼ばれているこの制度、言葉は聞いたことがあるくらいで実は詳しく内容を理解していないという人は結構多いのではないでしょうか。
団体信用生命保険の基礎知識をきちんと持っておけば、住宅ローンの選定の際にちょっとだけ有利になるかもしれません。
本記事では団体信用生命保険の加入時に絶対に知っておいて欲しいポイントを解説します。
そもそも団体信用生命保険って何?
団体信用生命保険は生命保険の一種です。
万が一、住宅ローンを借入れしている債務者が死亡・重度障害等によってローン返済不能になってしまったとき、保険金からローン残債務が一括弁済されるという優れものです。
住宅ローン利用者が死亡または所定の高度障害状態になったとき、生命保険会社が債務残高相当分の保険金を保険金受取人である銀行等に支払い、銀行等はその保険金を債務の返済に充当します。
数十年という長期にわたって返済をしていく住宅ローンは、支払中の不測の事態によって返済が不可能となってしまうことは誰にでもあり得ます。
金融機関は、こういった貸し倒れリスクを減らすためにローン債務者に対して団体信用生命保険の加入を条件とすることがほとんどなのです。
ただし、日本住宅金融支援機構が貸し付けを行っているフラット35のように団体信用生命保険への加入が任意となっているケースもありますので併せて覚えておきましょう。
団体信用生命保険の保障内容
団体信用生命保険ではさまざまなタイプの保障が用意されており、必要に応じて加入者がプランを選択することができます。
スタンダードなプランだと、債務者の死亡や高度障害(適用基準を満たすもの)によって返済不能となった場合に全額弁済が適用されます。
その他、三大疾病や、七大・八大疾病の特約付きの団体信用生命保険というものもあり、一定の病気にかかった場合に保険金から残債務を弁済することができます。
がん・心疾患・脳血管疾患
■七大疾病
3大疾病に加えて、糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全
■八大疾病
七代疾病に加えて、慢性膵炎
団体信用生命保険の保険料は金利に上乗せされる
一般的な生命保険に加入するためには保険料の払い込みが必要となりますが、団体信用生命保険の場合は現金ではなく、住宅ローンの金利に上乗せされる形で保険料の払い込みが行われます。
たとえば住宅ローンの金利が1.0%、団体信用生命保険料がプラス0.1%と定められている場合は、単純に金利1.1%によるローン返済をすることで間接的に払い込みがされているということになります。
金利上乗せ分は、団体信用生命保険のプラン内容によっても異なります。
カバー内容が手厚くなるほど金利も高くなるので、毎月の返済額にどれくらい変動があるのかをシミュレーションしながらプラン内容を決めることをお勧めします。
団体信用生命保険に加入できないこともある
団体信用生命保険へ加入するためには、一般的な生命保険と同じように健康状態の告知が必要となります。
そのため、持病や病歴、手術歴などがある場合は加入を断られることもあります。
団体信用生命保険の加入ができなければ、そのことを理由に住宅ローンが通らないということも十分考えられます。
住宅ローンの審査を受けるにあたっては、収入や返済能力だけではなく健康状態も結果に影響してしまうということを念頭に置いておかなければなりません。
・フラット35のように団信への加入が任意となっている住宅ローン商品を利用する
・健康状態の審査が比較的甘いワイド団信へ加入する(ただし、金利が割高になります)
既に加入済みの生命保険との関係性
団体信用生命保険のプランを選定するにあたっては、既に加入している保険との関係性を考慮する必要があります。
複数の生命保険の補償内容が重複しているときは保険料を余分に払ってしまっているということもあり、一方が不要となることが考えられます。
住宅ローンを組むタイミングで全ての保険契約を見直すというのも一考の余地があると思います。
保険の取捨択一の仕方がイマイチ分からない場合はファイナンシャルプランナーに相談することでスムーズに問題解決ができるはずです。
団体信用生命保険の特徴は金融機関によっても違う
団体信用生命保険のプランの内容や金利上乗せ分などは、銀行や保険会社によっても大きく異なります。
最近だと金利は据え置きで団体信用生命保険に加入できる銀行も登場しています。
0.1%の差が返済負担に大きく影響することがありますし、カバー内容も長い付き合いとなる生命保険を選ぶ鉄則は「コストパフォーマンスを意識する」ということです。
各金融機関・保険会社の特徴を比較しながら自分にあったものを選べるようにしましょう。
団体信用生命保険を比較するときのオススメツール
「住宅本舗」は115社の金融機関の最新情報を一括比較することができるサイトです。
ローン金利だけではなく、団体信用生命保険の内容も比較することができるので情報収集をするときは重宝しますので参考にしてみてください。
住宅ローンは数十年と続く長期契約ですので、後悔しないようにベストな選択をしたいものです。
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