『建売は損なんでしょ?』みんなが不安に感じる建売住宅の疑問に現役不動産屋が答えます!

【建売住宅はやめとけ?】みんなが思う「建売住宅の疑問」に答えます! マイホーム購入
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真地 リョウ太  Twitter
1989年生まれ。2012年から不動産会社で売買実務を担当。不動産相続対策の案件も実績あり。本サイトでは業務経験から得たスキルをみなさんに発信できればと思っています。宅地建物取引士・行政書士試験合格・FP2級。好きな食べ物は梨。

 

建売住宅に興味があるんだけど、なんとなく不安だなぁ…

今回は建売住宅を検討している人が不安や疑問に思っていることをピックアップしてみました。

 

メリット・デメリットや、対策について考えてみましょう。

建売住宅の疑問① 建売の方が安いってホント?

【建売住宅はやめとけ?】みんなが思う「建売住宅の疑問」に答えます!

 

世間では「建売住宅=安い」というイメージが定着しつつありますが、果たして本当でしょうか?

事業主目線でいうと、建売住宅は同じ間取り・内装・設備の建物を一度にたくさん建てるのでスケールメリットが働きます。

職人の手間や材料発注の関係で建築コストを下げることが可能という面では、注文住宅よりも建売住宅の方が安くなる傾向はあります。

ただし建売住宅では仲介業者や販売代理業者が営業を請け負うので、成約になった場合、事業主から仲介業者に仲介手数料が支払われます。

物件によっては買主も仲介手数料を支払わなければならないケースもあります。

また、建売住宅は売れ残ると価値がどんどん下がってしまうため、大きな宣伝広告費をかけて頻繁に新聞折り込みやTVCMなどを行っています。

注文住宅よりも建売住宅の方が建築コストは安いですが、販売コストは余分にかかっているということになります。

中には、販売コストにお金をかける分、建築面で大胆なコストダウン(経費削減)を図っているような建売事業主もいます。

建築コスト 販売コスト
(仲介費・広告費)
建売住宅 注文住宅より安い傾向がある 比較的高い
注文住宅 比較的高い 低い

建売住宅の価格が相場よりも安すぎるときは慎重に物件を見るようにしましょう。

 

建売住宅の疑問② 建物にデメリットはないの?

【建売住宅はやめとけ?】みんなが思う「建売住宅の疑問」に答えます!

 

注文住宅と比較したときの「建物のデメリット」について考えてみましょう。

工事中の様子が分からない

注文住宅の場合だと施主は地鎮祭から立ち会うので、上棟時を含めて職人さんと話す機会が多いです。

職人さんも人間なので、施主から期待されていると感じると一生懸命しようと思うのは当然です。(もちろん、建売でも一生懸命な職人さんはいます)

建売住宅の場合はコストを下げるために工程がぎりぎりで余裕がなかったり現場の整理整頓がなっていなかったりする業者もいますが、仕上がった建物を見ただけではそれが判断できないというリスクがあります。

「立地は希望通りだけど間取りがダメ?」~何かを妥協する必要も

建売住宅は土地できあがった建物をセットで購入するものです。

したがって購入者は既に決まった建物プランを納得して購入するしかありません。

間取りや仕様は原則として変更できませんので、建物プランが希望に沿わない場合でも妥協せざるを得ないケースが出てきます。

「立地は最高だけど、子供部屋が一部屋足りない…」
という悩みも建売住宅ではあるあるなんです。

エリア、予算、間取り…など全ての希望を満たす住宅を探すのは一筋縄ではありません。

建売住宅の場合は特に、優先順位をつけて何かを妥協しなければならないこともあると考えましょう。

 

 

オプション費用がかかることもある

建売住宅の場合、住宅に付属している設備等がオプションとなっていることもあります。

よくあるのはカーテンレール網戸テレビアンテナ物干しウォシュレット照明器具カーポートや植栽などの外構工事など。

 

 

展示棟と同じものを付けるためにオプション費用がかかるということもあります。

内見に行ったときに、販売スタッフにどこまでが標準工事に含まれているのかということを必ず確認するようにしましょう。

 

建売住宅の疑問③ 土地にデメリットはないの?

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建売住宅の土地にはどのようなデメリットが考えられるのでしょうか。

建売住宅の敷地は「狭い」「不整形地」になりがち

建売住宅を販売する事業主は、土地をなるべく小分けにして分譲戸数を多くしたいと考えてます。
(戸数を増やすことで売上は大きくなる+一戸あたりの販売価格を安くすることができるため)

そのため1区画あたりの敷地面積が狭くなりがちです。

また、無理やり戸数を増やすためにいびつな形で分筆をしてしまっている建売住宅もたまに見られます。

 

建売住宅の区割り

建売住宅の区割り

 

左の図のように道路から鉛直に区割りすると3戸しか建てられないという敷地においても、右の図のようにどうにかして4戸の住宅を建てようとするのが事業主です。

4戸分譲することで購入価格が安くなるという利点はあります。

ただしB号地とC号地のように道路からの往来が不便な区画が出てきてしまいますし、資産価値の面ではマイナスです。

狭小地を検討するときはデメリットも理解した上で慎重に判断するようにしましょう。

周りには似たような建物が多い

分譲住宅の場合には似たような建物が並んでいることが多く、「人と違ったオリジナルな家に住みたい」という人にはあまり人気がないのかもしれません。

ただ、建売住宅でもガーデニングやウッドデッキなど追加工事で個性を出すことは十分可能です。

自分がどんな家に住みたいのかを今一度検討し、建売住宅でも実現が可能かどうか、またどれくらいの費用がかかるのか、ということを基準に判断しましょう。

 

建売住宅の疑問④ 担当者・アフター対応は大丈夫?

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担当スタッフや、購入後のアフターフォローについて不安に思う人も少なくありません。

建売住宅の営業マンは建物のプロじゃない

建売住宅の内覧会に行った際に対応してくれる営業スタッフは、販売代理仲介業者が多いです。

彼らは建築が専門分野ではありませんので、構造や性能の詳しいことについてマニュアル以外のことは答えられないケースもあります。

もしその場では答えられなくても、後から調べて連絡をくれる営業スタッフは信頼できると言えます。

アフター対応が不安!?

法律的には、新築住宅の売買では下記の保証があります。

 

①契約不適合責任

契約対象の建物に不具合があった場合は、買主から売主に対して補修請求や損害賠償請求ができる。2年~)

②住宅品質確保法

建物の構造耐力上主要な部分(基礎・壁・柱・屋根・雨漏侵入防止部など)については、建売事業者が保証しなければならない。10年間)

法律上、一定期間は建物の性能が保証されなければならないのです。

また、これとは別に住宅事業者が独自アフターサービス基準を設けている場合もありますので必ず確認しておくようにしましょう。

ただ、引渡し後に建物の不備が出てきたときの対応の誠実さは会社によって異なるようです。

中には明らかに契約不適合に該当するのに、

よくある事例ですから一旦様子を見ましょう。

とうやむやに済ませてしまう業者もいます。

不動産会社の真の価値は、建物の良し悪しよりも契約後の対応に現れるのではないかと思います。

一度購入したら何十年も住むことになる建物ですので、業者の見極めはしっかり行うようにしたいものです。

 

建売住宅を買って後悔しない為の対策

後悔しないための対策① 工事途中の写真等を見せてもらう

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更地の状態や施工途中の写真があれば見せてもらいましょう。

基本的には建物の工事の際、瑕疵担保責任保険のための検査や、行政の中間検査・完了検査を経ますので、現場写真を見て重大な瑕疵を発見するということはほとんどないでしょう。

それでも写真が残っていることが分かるだけでも安心できますし、要望に応じて写真を見せてくれる会社の対応は誠実だと言えます。

できれば、周りに建築の知見がある人がいれば一緒に見てもらうのがベストです。

(検討中の現場の写真でどうしても気になるということがある人は、本サイトの問い合わせページ・Twitterなどで相談してもらえたら客観的な意見を言わせていただきます)

後悔しないための対策② 標準工事の範囲と、オプションの予算を確認

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内見する際はオプションになるものを確認しましょう。

また、オプションになるものを含め、仲介手数料等も含めた最終的な資金計画書を作成してもらうようにすると住宅ローンを組んだ場合の月々の返済額やこれから買わなければいけないものが明確になります。

建物価格だけを比較したら格安に感じるような建売物件でも、オプション代金を含めると割高になってしまうということもよくありますのでご注意ください。

 

よくあるオプション例
■内装工事
・カーテンレール
・網戸・雨戸
・テレビアンテナ
・ウォシュレット
・食器洗浄機
・照明器具
■外構工事
・物干し金具
・カーポート
・植栽
・タイル工事
・ウッドデッキ

後悔しないための対策③ 建物周りも注意して見る

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建物内部だけではなく、周辺環境や駐車スペースを確認しましょう。

もし、隣の家との距離が近くて気になる場合にはフェンスや目隠しなどの設置が必要です。

多方面から、実際に住んだことを想像しながら注意してみるようにしましょう。

建物周りで確認しておきたいこと
・駐車場の出し入れのしやすさ
・隣の建物との距離、窓の位置
・前面道路の明るさ(夜間)
・大雨が降ったときの水の流れ、等

後悔しないための対策④ 営業社員の対応の良さを確認

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注文住宅とは違い、営業マンとはどうしても付き合いが短くなるので、気になることは遠慮せずに質問しましょう。

例え、その場では分からなくてもあとから調べて、誠心誠意答えてくれる営業スタッフは信頼できます。

 

また、住んだ後に何かあった場合に専用のカスタマーセンターがあるかどうかも確認しておくといいでしょう。

ファーストコンタクトだけでは分からないこともありますので、実際にその会社で家を購入した人の口コミも聞いておきたいところです。

また、住宅購入に関して第三者的立場でアドバイスをしてくれる無料総合窓口を利用するというのも有効な手段です。

業者の評判や物件の良し悪しについて、プロから忖度のない意見を聞けることほど心強いことはありません。

当サイトでは利用料無料・営業ナシ・中立アドバイスを約束する住まいの窓口をおすすめしています。

これから建売住宅を検討する人はぜひ利用を検討してみてください。

 

まとめ

ここまで建売住宅のデメリットを解説しましたが、住宅購入にはタイミングや出会いも大切です。

立地や間取りなどぴったりな物件が見つかったら、デメリットに注意しつつも前向きに検討してもいいでしょう。

住宅購入はすべてにおいて100点満点を目指すとうまくいきません。

家族で優先順位をよく話し合い、しっかりと対策をとれていれば怖くありません。

後悔しないマイホーム生活を手に入れましょう。

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