不動産を親から子に売却することは可能?親子間売買の注意点について解説します。

不動産の親子間売買 税金

 

 

 

 

 

不動産を親子で売買するとき、気を付けなければならないことはあるのでしょうか?

相続対策や終活の一環で、親子間で不動産売買を行うというケースが増えています。
特に、実家や家業拠点などのように代々承継させていきたい不動産においてその傾向が強いと思います。
親子間売買を行う場合、第三者に売却するときよりも気を付けなければならないポイントがいくつかあります。
今回は親子間売買の注意点を4つの観点から紹介したいと思います。

 

 

 

 

【注意点①】売買価格は時価相当の金額にしなければならない

親子間売買の適正価格
不動産の親子間売買で最も陥りやすいミスが、売買価格を相場よりも低く設定するというケースです。気を付けなければならないのは、不動産を意図的に安く売買してしまうと課税対象となることがあるということです。

たとえば市場価格2,000万円の不動産を500万円で売買すると、相場よりも安く購入した1,500万円の部分は「贈与」とみなされる可能性があります。
贈与税の課税対象にならないようにするためには、たとえ親子間であっても時価相当の売買価格を設定する必要があります。

 

 

適正価格とみなされる価格の下限は?


原則として相続税評価額を下回らなければ著しく低い価額と見られないことが多いですが、エリアによっては路線価と実勢価格との乖離が大きい場合もあり、適正価格はケースバイケースです。
価格決定の判断が難しいときは税理士へ相談することが望ましいです。

 

 

 

 

【注意点②】居住用財産の特例控除が使えない

親子間売買は、マイホーム特例が使えない

■居住用財産の譲渡所得税の課税の特例とは?
居住用財産(マイホーム)を売却するとき、譲渡所得から最高3,000万円が控除されるという制度です。

居住用財産譲渡の3,000万円控除枠は、「政令で定める特別の関係のある者」と売買するときは適用されません。
親子間はまさに「特別な関係のある者」に該当するので、譲渡益が発生するときは控除を受けられないということを念頭に置く必要があります。

親子間売買は利益をとることが目的ではないことが多いので、そもそも譲渡所得税の対象にならないことが多いと思います。しかし、先代から相続で承継した土地のケースなど取得費が不明な場合は、課税上の譲渡益が発生する可能性が高いので注意しましょう。

※特別の関係のある者=本人(売主)の直系血族、同一生計を立てている親族、事実上婚姻関係のある者、使用人なども含まれます。

 

 

 

 

【注意点③】親子間売買は原則として住宅ローンが組めない

金融機関は、親子間での不動産売買に対する住宅ローンの融資に消極的です。
特に、売買したあとも親が居住し続ける場合や、売買する前から親と子が対象不動産に同居している場合については格段に難易度が高くなります。

その背景には「親が所有する不動産は子に対して相続や贈与によって承継するのが一般的であり、親子間で売買を行うのはレアケースである」という金融機関の考え方があります。
本来であれば相続や贈与によって承継されるべきであろう不動産に対して住宅ローンを融資することで、その資金が別の使途に用いられるおそれがあることが懸念されているのです。

親子間で不動産の売買を行うときは、自己資金で代金を支払うということを前提にしておく必要があります。

 

 

 

 

【注意点④】親から子に不動産を売買すると相続資産が増える


たまに、相続税対策として親の不動産を子に売買したいというケースを耳にします。親が生存している内に子に不動産の所有権を移動することで相続の対策となりそうですが、節税対策としては実は逆効果となることが多いです。

なぜなら不動産を子に売却したことにより、その売買代金が現金資産(もしくは債権)として加算されてしまうからです。

不動産の評価額は実勢価格よりも低くなりますが、現金だと額面通りの資産になります。
不動産を売って資産が現金化するとかえって相続税が高くなってしまうことがあるということに注意しなければなりません。

 

子の不動産を親が買い取ることで相続税対策となることはある

反対に、子が持っている不動産を親が現金で買い取ることが相続税対策となることがあります。
親が持っている現金を「不動産の売買代金」という形で子に移動することができ、なおかつ相続資産を減らすことができるので、節税対策としては合理的です。

ただし親が子から買い取った不動産は、将来相続が発生したときに複数の相続人が承継することになりますので、トラブルの種にならないように気を付けて資産の移動を行う必要があります。

 

 

 

【まとめ】不動産の親子間売買を行うとき注意点

親子間売買を行うときに注意しなければならないポイントをまとめると以下の通りです。

①適正価格で売買を行う!
②マイホームの3,000万円控除は使えない!
③住宅ローンは原則使えない!
④親の不動産を子が買い取っても相続税対策にはならない!

身内間での取引ということで深く考えずに契約を交わしてしまうと、思わぬ形で損をしてしまうことがあります。特に税金の面では細心の注意を払わなければなりません。
当事者での事務処理が難しいときは、専門家の助言をもらいながら進行することをお勧めします。

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