【土地の資産価値】公的評価額から土地の推定価格を逆算する方法

資産価値

 

 

 

 

土地の値段を自分で算出する方法はあるのでしょうか?

土地には「定価」というものがありませんので、実際に市場で売りに出してみないといくらの値が付くのかということはわかりません。
しかし「だいたいいくらくらいで取引されるか」という推定金額を算出することは可能です
契約する前からある程度の価格が推定できれば、スムーズに取引を進めることができますよね。

土地の資産価値を推定するとき、近隣の取引事例公的評価の2つが参考になります。これらを用いて、土地の価値を算出する方法を考えてみましょう。

 

【資産価値の調査方法①】取引事例比較法

不動産の価値を調べる方法として、もっともオーソドックスなのが取引事例比較法です。
取引事例比較法は、対象物件のエリア内で過去の取引事例や現在売りに出ている物件などの情報を集約してだいたいの相場ラインを見極めるという方法です。
売り物件の情報は不動産ポータルサイトなどで調べることができます。

取引事例比較法

取引事例の情報収集のコツ
・同じ地域内の情報を収集するようにする
・なるべく条件が近い物件(面積、用途、方位、間口、地勢など)を参考にする
・古すぎる情報は参考にならないこともある
・比較するときは、平米単価や坪単価を参考にする

 

 

取引事例を比較する上で考えなければならないこと

土地の資産価値を推定~相場から補正が必要

A土地 二方面道路でメインストリートにも面しており、面積も大きい
(可能用途:店舗・オフィス・アパート・マンションなど)
調査地 メインの道路には面しておらず、面積は小さい
(可能用途:住宅・小規模なアパート等)

周辺の取引事例を参考にすることでだいたいの相場のラインが見えてきますが、敷地の条件の違いで価値に大きく差が開くことがあります。
上のイメージ図を見てみましょう。
A敷地は、メインストリートに接しており、なおかつ反対側の道路にも接する「二方向道路」の敷地になっています。面積も大きめなので、店舗やオフィスなどの事業利用にも適しているようです。
それに対して調査地の方はメインストリートよりも一歩奥に入った位置にあり、道路は一方向しか接しておらず、面積もやや小さめです。A敷地に比べると用途が限られるように見えます。
2つの土地は同じ地域に属していますが条件が全く異なるため、調査地はA土地よりも金額(平米単価)が安くなると思われます。

このように2つの土地を比べたときに条件が全く異なると、取引事例と全く同じ値が付くのは難しいということがありますので、相場をベースにしながら条件の差を補正するという考え方が必要です。

 

 

 

 

【資産価値の調査方法②】公的評価から取引価格を逆算する

路線価などの公的評価数値を用いて取引価格を逆算するという方法もあります。
路線価は国税庁が1年に1回発表するもので、主に相続税や贈与税を算出する際に用いられます。路線価は道路ごとに平米単価で設定されていますので、対象土地がどの道路に接しているかによって路線価の平米単価を調べることができます。
※路線価は国税庁ホームページで調べることができます。

 

 

路線価と実勢価格の相関性

路線価は、地価公示価格(国土交通省)をベースに決められます。
そして地価公示価格は実勢価格を参考にして決められていますので、これらの評価には一定の相関性があると言われています。
一般的には、地価公示価格は実勢価格の80~90%くらいが目安となり、路線価は地価公示価格の80%くらいの水準になると言われています。
この相関性を用いて路線価から取引相場を逆算すると、およそ路線価×1.4~1.5倍前後が取引の相場ということになります。

 

 

上記の計算は、実はあまりあてにならない

一般的に言われている相関性を用いると、取引価格は路線価×1.4~1.5倍前後になるというということを紹介しましたが、実はこの計算はそこまであてになりません
なぜなら取引相場は常に動いており、地価公示価格との開き(乖離)が一定ではないからです。
通常、取引が活発に行われている市場における取引の相場は地価公示との開きが大きくなると言われています。(地域によっては取引価格が地価公示の2倍以上になることもあります。)
上記の計算は「地価公示価格=取引相場の80%~90%」という前提ですので、乖離率が全く異なるときは計算式があてはまらないということに気を付けなければなりません。

 

 

 

【資産価値の調査方法③】乖離率から取引価格を逆算にする

近隣の取引事例の売買価格が路線価とどれくらい乖離しているのかが分かれば、より具体的な価格を算出することができます。下のケースで考えてみましょう。

路線価から資産価値を逆算してみる
A敷地は平米単価30万円での取引事例がありますが、前面道路の路線価を調べたところ平米あたり20万円という評価でした。
実勢価格と路線価にはおよそ150%の開き(乖離)があることが分かります

一方で調査地の土地の路線価は平米あたり15万円という評価となっています。
A土地と同じように路線価と実勢価格の乖離率が150%であると推定すると、調査地の資産価値はおよそ22.5万円という計算になります。

ざっくり言うとこのような計算になります。

路線価と取引価格の相関性は一定ではありませんが地域によって傾向は出てきます。その地域の取引相場が路線価とどれくらいかけ離れているのかということが分かれば、より実態に近い価格を算出することができます。

 

 

複数の取引事例があるときは、それぞれの乖離率データを出してみる


複数の取引事例データがある場合は、先ほどの計算のようにそれぞれ路線価との乖離率を算出してみることで相場の範囲を知ることができます。
上のイメージ図においては、各事例の実勢価格と路線価の乖離率が140~150%となっています。これを調査地の路線価(15万円/㎡)に当てはめると、平米単価21~22.5万円という価格が算出できます。

 

 

路線価評価が実施されていない地域もある

郊外などの地域では、国税庁が路線価の調査を行っていないこともあります。
路線価がない場合は固定資産税評価でも代用可能です。通常、市町村が固定資産税を算出するために「固定資産税路線価」というものを策定しています。
国税庁の路線価のように道路ごとの平米単価が設定されており、市町村役場の担当課にて確認することができます。

 

 

 

公的評価は客観的数字として参考にしましょう

資産価値というものは供給と需要によっても大きく変わりますので、正確な実勢価格は市場に出て初めて分かると言えます。今回の記事で紹介したように路線価などで資産価値を推定する方法は、あくまで客観的数字として参考にするようにしましょう。

より実態相場に近い価値を知りたいというときは、不動産会社で査定をしてもらうというのも有効な手段です。
どこの会社も査定自体は無料で行えますし、希望価格に満たない場合は土地情報が市場に流れることもありませんのでお勧めです。

資産価値を調べるときは多方面からの情報収集が大切です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました