【不動産会社の選び方講座】不動産会社にはどんなジャンルがあるの?

【不動産会社の選び方講座】不動産会社にはどんなジャンルがあるの? マイホーム購入
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マジメに不動産

真地 リョウ太  Twitter
1989年生まれ。2012年から不動産会社で売買実務を担当。不動産相続対策の案件も実績あり。本サイトでは業務経験から得たスキルをみなさんに発信できればと思っています。宅地建物取引士・行政書士試験合格・FP2級。好きな食べ物は梨。

 

不動産のことで相談したいのですが、どこの会社に行けばいいかわかりません。

ひとくちに不動産業者といっても業務内容は多岐にわたり、会社によって得意分野が大きく異なります。
不動産会社を選ぶときは、まずは相談内容に適した不動産会社を絞り込むことから始まります。
今回は、不動産会社の代表的なジャンルについて紹介したいと思います!

 

不動産業界にもジャンルがある

「自動車業界」というとどのようなお仕事を思い浮かべますか?

ディーラーをはじめ、中古車買取・販売、代理店、整備工場、レンタカー…など、ひとくちに自動車産業といっても多種多様な業種に分かれているということが分かります。

不動産業界も同様で、その業種はいろんなジャンルに分かれており、会社によってメインで行っている事業が異なります。

ところがインターネットで「〇〇町 不動産会社」などというように、自分の住んでいる地域名+不動産会社というワードを検索してみると、あらゆるジャンルの不動産がひとまとめにヒットしてしまいます。

何も知らずに不動産会社をネットで探すと、相談内容とのミスマッチが起こってしまう可能性大です

不動産のことで相談する業者を探すときは、ジャンルを意識したうえで相談内容とマッチした会社を選ぶということが大切です。

不動産会社の業種を整理してみましょう。

 

【仲介業者】は、不動産を流通させる会社

仲介業者のしごと

「売主⇔買主」「貸主⇔借主」というように、取引当事者のマッチングを行ったり、両者の間に立って取引を円滑に進行したりする役割の会社を仲介業者といいます。

不動産の仲介業者の中でも、売買業務をメインとする会社賃貸業務をメインとする会社があります。

また、売買専門の仲介業者の中にも「中古マンション売買が得意な会社」「更地の売買が得意な会社」「収益物件の売買が得意な会社」というように一定の得意分野がある場合があります。

同じように賃貸専門の会社でも「オフィスビルの賃貸が得意な会社」「アパートの賃貸が得意な会社」などと得意分野をもっています。

仲介業者に仕事を依頼するときは、不動産会社のホームページなどで扱っている物件の傾向からその会社の得意分野を確認し、相談案件に適した会社に仕事を依頼するということも意識するといいでしょう。

仲介業者は、複数の会社で情報を共有している

不動産仲介業者のしごと

不動産業者ネットワークのイメージ

不動産業者は、顧客から預かった物件情報を指定流通機構(通称レインズ)というネットワークに登録し、業者間で情報を共有します。

たとえば土地・建物を売りたい売主がA社と媒介契約を結んだら、ネットワークを通じて情報が共有され、他の不動産会社も物件情報を閲覧できるようになります。

その情報を閲覧した不動産会社が購入希望者を紹介し、契約を完了させます。

ネットワークを用いて大勢の中から取引希望者を探すことで、好条件で取引できるチャンスが増えますし、取引までにかかる時間を短縮することができるというのがこのシステムの目的です。

「ネットワークを使っているならどこの会社に相談しても同じなの?」と思う人もいるかもしれませんが、会社によって扱う物件の分野が違いますし、対応の良し悪しもあります。また、担当者との相性も大切です。

中には仲介手数料を独り占めしたいがために、ネットワークからの紹介を無視して自分たちだけで仲介を完結させようとするような不動産会社もいますので要注意です。(このような行為を囲い込みといい、顧客にとってはデメリットしかありません。。)

不動産会社によってサービスの質は変わってきますので、やはり自分に合った不動産会社を探して相談するのがベストです。

 

【開発業者】は、新しい不動産を生み出す会社

不動産開発業者のしごと

何もない更地を自社で取得し、新しい不動産商品をつくって市場に供給しているような業種を「不動産開発業」といいます。

不動産開発業者は、別名デベロッパーと呼ばれています。

デベロッパーがつくる不動産にはさまざまなものがあります。

不動産開発業者がつくる不動産の種類
・分譲マンション
・分譲用地、分譲戸建てなど
・アパート
・オフィスビル
・店舗
・ホテル

デベロッパーは自社で直接用地を取得しています。

仲介会社からの紹介で土地を購入するケースも多いですが、独自に個人の地主から直接買取を行っていることもあります。

土地を買い取って欲しいという人は、直接買取を行っているデベロッパーに相談するというのもいいと思います。

直接買取は、仲介で売却するよりもスピーディーに不動産を現金化できるというメリットがあります。

「販売代理業者」は、開発業者等から不動産の販売を任された会社

販売代理のしごと

不動産開発業とかかわりの深い業種に、「販売代理業」というものがあります。

販売代理業は不動産の販売に特化した会社で、不動産開発業者が作り上げた不動産商品の供給をサポートしています。

たとえばマンションデベロッパーが建築したマンションを、代理会社が販売するというのはよくある取引形態です。

あくまで事業主の代理という立ち位置なので、仲介業者のように購入者から仲介手数料を徴収しないのが一般的です。

 

【再販業者】は、中古不動産を改良して再販売する会社

再販業者のしごと

不動産再販業者は、古い建物を所有者から直接購入し、リノベーション等の改修をほどこして新しい建物に生まれ変わらせた上で再販売を行う会社です。

誰も使わなくなった建物でも新たな価値を付加することで需要を生み出すことができるという点に着目した業種であり、不動産の利活用の促進につなげることができるということで近年業績を伸ばしているジャンルでもあります。

不動産開発業者と同じく、建物所有者から物件を直接買取していることが多いです。

築古建物を買い取って欲しいという人は、仲介だけでなく再販業者に買取の相談をしてみるのもいいと思います。

 

【ハウスメーカー(工務店)】は、建物を建築する会社

ハウスメーカーのしごと

ハウスメーカーは、顧客の注文を受けて居住用建物を建築する会社です。

不動産開発業者が企画する「建売」の形態とは異なり、注文者が準備した土地に対して注文通りの建物をつくるというのが特徴です。

厳密には不動産業者というよりも建築業の分類になりますが、土地探しからお手伝いをしてくれるハウスメーカーもあり、建築業と宅建業を兼業で行っている会社も多いようです。

 

【管理業者】は、不動産オーナーの代わりに物件を管理する会社

不動産管理会社のしごと

賃貸管理業者は、賃貸物件オーナーから物件を預かって管理を行う会社です。

管理業者が行っている業務は、賃料回収や入居者への書面通知などの事務的なものや、建物内の清掃や共用部分のメンテナンス・検針など現場作業的なものまで多岐にわたります。

賃貸物件は客付けから入居後の管理までの業務が一連の流れとなっているので、仲介業務と管理業務をワンストップで行っている会社が多いようです。

管理費用は物件のボリュームや管理のしやすさによって異なりますが、だいたい賃料の5%前後が相場となっているようです。

 

事案別まとめ:この相談はどこの会社にするべき?

不動産の相談はどのジャンルの会社に相談するべきか、事案別で一覧表にすると以下のようになります。

不動産会社を探すときの参考にしてみてください。

相談内容 相談先
マイホームを買いたい 分譲マンション、分譲一戸建て 販売している不動産開発業者、もしくは販売代理会社
中古住宅を買いたい 仲介業者(買いたい物件が決まっているときは専任業者へ)
注文住宅を建てたい ハウスメーカー(土地がない場合は仲介業者から)
どんな物件か決まっていない 住まいの総合窓口
不動産を売りたい 時間はかかってもいいのでなるべく高く売りたい 仲介業者(物件種別の内容にマッチした会社を探す)
相場より多少安くても即金で買い取ってもらいたい 不動産開発業者もしくは再販業者
物件を借りたい 物件が決まっている その物件の管理会社、もしくは賃貸仲介業者
物件探しから 賃貸仲介業者
不動産投資 すでに物件を持っていて、管理をお願いしたい 管理会社
物件探しから 投資物件に強い売買仲介業者

不動産会社によって社風や雰囲気が異なることもありますので、同じジャンルでも自分が相談しやすい会社を選ぶということも大切です。

不動産会社の選び方については、下記の記事をご覧ください。

不動産契約は大きな財産が動く大切な取引です。後悔しないためにも、自分に合った信頼できる会社を見つけられるよう事前にできる限りの情報収集を行うようにしましょう。

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