住宅購入者の約11%が利用する「フラット35」メリット・デメリットを徹底比較

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真地 リョウ太  Twitter
1989年生まれ。2012年から不動産会社で売買実務を担当。不動産相続対策の案件も実績あり。本サイトでは業務経験から得たスキルをみなさんに発信できればと思っています。宅地建物取引士・行政書士試験合格・FP2級。好きな食べ物は梨。

 

住宅ローンはフラット35にはどんなメリットがあるの?

フラット35は借入期間中の金利がずっと変わらないというのが最大の特徴です。

将来金利が高騰しても返済額が変わらないなら安心して計画が立てられますね。

ただし変動金利型の住宅ローンと比較したときのデメリットもあります。

自分にあった住宅ローン商品を選ぶようにしましょう。

 

 

住宅ローンを組む際に固定金利にするか変動金利にするか選択を迫られます。
住宅ローンは長期間に渡るもので、最初が肝心です。
今回はフラット35のメリット・デメリットを徹底解説します。

 

フラット35とは?

フラット35に向いている人

 

フラット35は住宅金融支援機構(独立行政法人)民間金融機関が提携して融資を行う全期間固定金利型住宅ローンです。

【フラット35】は、全国300以上の金融機関が住宅金融支援機構と提携して扱う「全期間固定金利型住宅ローン」です。

出典:初めての方へ | 長期固定金利住宅ローン【フラット35】

返済期間は原則として最長35年、融資限度額は8000万円です。

フラット35のメリット解説

フラット35を利用する最大のメリットは適用金利の安定性にあります。借入期間中の返済額が最初で確定するので、返済プランが立てやすいのが特徴です。

変動金利型の住宅ローンと比べると金利がやや高めに設定されていますが、近年はフラット35の金利も下がっている傾向があり、おおむね1%前半で借りられるケースがほとんどです。

また、ローンの審査についても民間金融機関よりも通りやすい傾向があります。

その他、メリットをまとめると以下の通りです。

フラット35のメリットまとめ

・繰上返済の手数料がかからない。
・審査基準に勤続年数は関係なく、転職直後の人や個人事業主は一般の金融機関に比べて、審査が緩やか。
・親子リレー形式で住宅ローンが組める。
・保証人が不要。
・団体信用生命保険に任意加入出来る。(強制ではない)
・省エネルギー性や耐震性など質の高い住宅の場合フラット35Sが利用できる。
※フラット35Sが適用されると更に金利優遇が受けられます。

フラット35のデメリット解説

フラット35のデメリットは、変動金利型住宅ローンと比べたときの金利の高さにあります。

フラット35の最頻金利は1.0~1.2%となっていますが、民間金融機関の変動金利型住宅ローンだと1.0%を下回ることも珍しくありません。

さらに近年はネット銀行などで0.5%を下回るローン商品も登場しています。

フラット35の金利も一昔前よりはかなり安くなってはいますが、変動金利型と比べるとどうしても割高となってしまっています。

ただし、変動金利の方は、今は安くても将来的に高騰するという可能性も考えなければなりません。

フラット35のデメリットまとめ

・変動金利と比較した場合、金利が高くなる。
・変動金利よりも固定金利の方が金利は先にあがるので、あとから借り換えした時には手遅れの場合がある。
・頭金が購入価格の1割未満の場合は金利が少し高くなる。
・フラット35Sを利用する為には適合証明書の発行や建物の性能をグレードアップするために費用がかかる。また、借り換えの場合には利用できない。

 

変動金利の特徴解説

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変動金利は返済途中に金利が定期的に見直されます。

ただし、返済額の見直しは5年ごとで、前回返済時の125%までしか返済額が上がらないというルールがあります。

変動金利のメリット解説

変動金利は固定金利よりも低めに設定されています。

将来的に金利が上がる可能性はありますが、逆に変動金利が固定金利の水準を上回らなければ総返済額は相対的に少なくります。

現在の政府の方針は低金利政策であり、これが続く限りは変動金利が一番メリットを享受できると言えます。

変動金利のデメリット解説

5年ルールや125%ルールがあっても、金利が上昇していれば毎月の返済額のなかで利息の支払が多くなるので、完済予定時期になっても元金は残っている可能性があるということは考慮する必要があります。

変動金利型は支払いシミュレーションが安く見える分、変動リスクを考慮せず借り過ぎてしまいがちです。

金利が上がった場合に備えて、ある程度資金に余裕を持って計画を立てるように注意しましょう。
住宅ローンの返済期間が長ければその分、金利変動リスクは高まります。

また、借入時に団体信用生命保険への加入が必須になるので、健康上不安がある人は収入がよくても借りられない場合があります。

変動金利
メリット 固定金利より金利が低い(変動の可能性もある)
デメリット 金利変動リスクがある
団体信用生命保険の加入が必要

 

フラット35に向いているのはこんな人

フラット35に向いている人

 

実は住宅ローン利用者の全体の割合をみると、フラット35を利用している人は約11%とあまり多くありません。

フラット35の利用に向いているのはどんな人でしょうか。

ライフイベントを控えている人

これから子供の教育費や転職などの大きなライフイベントがある場合、マネープランを少しでも明確にしておく必要があるでしょう。

変動金利型の住宅ローンだと、毎月の支出が想定以上に膨らんでしまうことが考えられます。

フラット35なら毎月の住宅費が確定するので、資金計画をより明確にしたい人には適していると思います。

転職したばかりの人や個人事業主

民間の金融機関だと、勤務先の属性や年数などをシビアに審査される傾向があります。

しかしフラット35は勤続年数などの明確な制限がなく、転職したばかりの人や個人事業主でもローンの審査が通ることがあります。

健康状態に不安のある人

フラット35の融資条件では団体信用生命への加入が義務付けられていません。

団体信用生命保険に加入できないことが原因で住宅購入をあきらめている人でも、フラット35ならローンが通る可能性があります。

こまめに繰り上げ返済を行いたい人

まとまった収入があったときにこまめに繰り上げ返済をしていきたいという人もいると思います。

一般的な住宅ローンでは繰り上げ返済をするために手数料がかけられることが多いので、こまめに返済していくと金利負担以上に手数料で損をするおそれがあります。

フラット35なら繰り上げ返済手数料がかからないので、こまめに繰り上げ返済をして金利負担を節約したいという人にも適しています。

 

まとめ

フラット35と変動金利では大きく特徴が異なり、それぞれメリット・デメリットがあります。

金利変動リスクを取りたくない人や、明確な返済計画を行いたい人にとってはフラット35の利用が最適解と言えます。

他の住宅ローンとよく比較検討して、無理のない住宅ローンを組みましょう。

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